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大腿部の肉離れが起因して、憎悪した下腿部の浮腫みと圧痛に対する施術

経緯

50代男性、ボーリング中に大腿後面の肉離れをしたと思われる。
30代頃にもボーリング中に同様の負傷経験あり。
今回の受傷後、経過観察をしていたら約2週間後に膝から下の下腿部と足部に浮腫みが生じて痛みも併発して来院された

 

患者様の身体状況

✓ 大腿の肉離れによる皮下出血の形跡あり

✓ 下腿部の浮腫んでいるところは触れるだけでも強い痛みあり

✓ 足関節捻挫の既往あり

✓ 歩行時痛あり

✓ 足関節の可動域制限あり

 

浮腫みと痛みの原因

上記の皮下出血により循環が悪くなり、また足関節捻挫の後遺症による足関節の不安定性による浮腫みが重なり、今回の症状が生じたと考えた

 

TKM整骨院での施術(運動)

1)循環を改善するために、足趾の運動と足関節の運動
⇒浮腫みがやや改善し、痛みの軽減と足関節の可動域拡大

2)約2週間経過して下腿部と足部の浮腫みが改善し、ほぼ正常な状態に回復した

 

施術の考え方

1 肉離れの施術について、痛みが消失したら治ったと思われ方が多いのですが、それは誤りです。肉離れは筋線維の損傷であるので、出血を伴います。また、血液には凝固作用があるため筋線維が固まるので、そのままにしておくと痛みが再発する可能性があります。また筋線維の損傷により筋力低下を起こします。よって、筋線維の配列を整えて、かつ低下した筋力を回復することが肝要です。

2 足関節捻挫の後遺症に、足関節の不安定性があります。足関節捻挫は、踝(くるぶし)周囲の靭帯損傷であり、痛みが消失しても損傷した靭帯はそのままであるため、足関節が不安定になるので、捻挫を再発する可能性が高いのです。足関節捻挫を患った場合も痛みが消失したから治った訳ではなく、関節の不安定性を回復することが重要なのです。足関節の不安定性があると、片足立ちになって靴下を履いたり、スラックスを履いたりする際に足部がぐらつく状態になります。