先日、乳癌の術後から数年経過して肩関節の痛みを訴えて来院されました。
乳癌の手術により肩関節の拘縮が生じる可能性があります。
術式により異なりますが、一定期間（傷口に負担がかからなくなるまで）肩関節の動きが制限されるので、拘縮が生じることになります。

本来、肩関節は屈曲（腕を前から挙げる）180°、外転（腕を横から挙げる）180°動かすことができます。
肩関節の動きが制限されることにより、本来伸びるべき筋肉が伸ばされないので硬くなってきます。
それが拘縮になるのです。

上肢帯を動かして、硬くなっている筋肉を判断して、その筋肉を解すように運動します。決してマッサージはしません。
ある期間で形成されたものなので、回復にも時間を要します。
肩関節の可動域を回復して、合わせて筋力も回復させるように進めていきます。
また、ホームプログラムもアドバイスさせていただきます。

患者さんはもう諦めていたと言われましたが、改善する余地はあります。

同症状で悩んでいる方は、当院へお越しください。